日本時間9月18日(水)、19日(木)夜間に米国FOMCがあります。今回は利下げを行うことがほぼ既定路線とされ、注目はその”利下げ幅”に集まっています。本記事ではFOMC全般につき記載するようにいたします。
(マネックス証券さまの解説記事リンクはこちら)
目次
〈FOMCの概略〉
FOMCとは、連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略称で、アメリカ合衆国の金融政策を決定する主要な機関です。この委員会は、アメリカの中央銀行である連邦準備制度(FRB)の一部であり、金利の設定や市場への資金供給など、経済全体に影響を与える重要な政策を議論し決定します。FOMCの決定は、世界中の金融市場に大きな影響を及ぼすため、投資家や金融関係者はその動向を注視しています。
FOMCは、FRBの理事7人と、12地区の連邦準備銀行総裁のうち5人が投票権を持つ委員会で、アメリカの経済状況を監視しながら、金融政策を決定します。金利の調整は、消費者や企業の借入コストに影響を与え、経済活動の促進や抑制を通じて、物価の安定や雇用の維持を目指します。例えば、金利が引き上げられると、借り入れが難しくなり経済活動が抑制される一方で、金利が引き下げられると、借り入れが容易になり景気が刺激されます。これらの政策は、アメリカ国内だけでなく、世界経済にも影響を及ぼす可能性があります。
FOMCの会合は年に8回定期的に開催され、経済状況や金融政策の変化に応じて臨時会合が開かれることもあります。会合の結果は、金融市場に即座に反映されることが多く、特に金利の引き上げや引き下げが発表されると、株価や為替に大きな動きが見られます。そのため、FOMCの発表に備えて、投資戦略を立てることが重要です。
〈現在のFF金利〉
2024年9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合が注目される中、現在のフェデラルファンド(FF)金利は5.5%となっています。これは、米国の中央銀行である連邦準備制度(FRB)が設定する、銀行間での超過準備金の貸し借りに適用される金利です。
所謂日本の政策金利は、先日のマーケット大荒れを呼んだ利上げ後に0.25%です。金利は経済の体温計などと言われることもありますが、現時点の日本の低金利はやはり異様と言えそうです。
〈現在の経済状況概況〉
現在の米国の経済状況は、インフレ率の低下と雇用市場の軟化が示されています。インフレの鎮静化と失業率の上昇傾向が見られる一方で、経済成長は安定しており、リセッション(景気後退)の兆候は限定的と管理人は考えています。良い指標と悪い指標が入り乱れるような、踊り場的なイメージを持っています。
本格的かつ強烈なリセッションを未然に防ぐため、早めに利下げに動くのは正しいと思います。先日はECBで利下げが決定されており、世界的には金融緩和方向で一致しています(除く日本)。
〈利下げによる経済状況変化の見通し〉
利下げが実施されると、企業や個人の資金調達が容易になり、経済活動が刺激される可能性があります。しかし、多くの資金が市場に流入することで物価上昇の圧力が高まるリスクも伴います。
インフレがある程度収まってきたという裏付けがないと、再度過度な物価上昇に陥る可能性が残るため、ここは精緻なデータ分析と慎重な判断が求められます。
〈予想される利下げ幅〉
市場では、9月のFOMCでの利下げ幅について、25ベーシスポイント(bp)か50bpかで意見が分かれています。一部のエコノミストや金融機関は50bpの利下げを予想しているものの、トレーダーの間では25bpの利下げ予想が優勢です。
管理人個人的には25bpを予想しております。その場合、ドル円は145円程度まで一時的に動くと考えています。なお、市場では50bp利下げの確率が35%程度で織り込まれているとの話がありました。
〈年内はあと何回(何bp)利下げする見通しか〉
エコノミストの予想によると、年内には合計で100bpから140bp程度の利下げが見込まれており、これはFOMC会合で25bpか50bpの利下げが複数回行われることを示唆しています。
日本は利下げ幅がありませんので、仮に急激な経済不安が発生した場合でも、はじめから余地がほぼないことになります。日銀は政府から独立した組織ではありますが、内閣の意向も反映される可能性があるため、現在行われている自民党総裁選も関係がありそうです(一部の候補者は緩和維持派、多くの候補者は利上げ支持派 と管理人は認識しています)。
〈まとめ〉
この記事は、2024年9月のFOMCに関する最新の情報と市場の予想を基にしています。金融政策の動向は経済に大きな影響を与えるため、今後の経済指標の発表やFRBの声明に注目が集まっています。利下げの実施とその幅は、市場参加者だけでなく、広く経済に関わるすべての人々にとって重要な意味を持ちます。
管理人のような投資信託バイ&ホールド戦略の人間はやることに変更ありませんが、FXや短期トレード派の皆さんはご注意ください。投資はご安全に!!
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた。