大ヒット作家、川村元気さんの最新作「私の馬」が発売直前となりました。それに伴い、少し古い小説ですが「世界から猫が消えたなら」の読書録を残しておきたいと思います。ちょっとネタバレあるかもしれませんので、ご留意ください。
(「世界から猫が消えたなら」映画版のリンクはこちら

〈あらすじ〉

 「世界から猫がきえたなら」は、川村元気氏による、感動的で静かな小説であり、読者に人生の価値と失うことの意味を問いかけます。

 この作品は、余命わずかな主人公が、悪魔との奇妙な取引を通じて、自分にとって本当に大切なものが何かを見つめ直す旅を描いています。

〈作者について〉

 作者である川村元気氏は、1979年生まれの日本の映画プロデューサーであり、作家です。彼は「告白」「悪人」「モテキ」などの映画を製作し、2012年には初小説として「世界から猫がきえたなら」を発表しました。この作品は140万部を突破するベストセラーとなり、米国、フランス、ドイツ、中国、韓国などで出版されています。

 大ヒット作品を次々と世に生み出す、才能あふれる方のようですね。最新作は2024/09/19発売の『私の馬』で、これについても後日読んでみたいと思います。

〈最新作「私の馬」あらすじ〉

①あらすじ
造船所で働く事務員、瀬戸口優子が一頭の元競走馬と運命的な出会いを果たし、その後の人生が劇的に変わる物語です。川村氏は、言葉が溢れる現代において、言葉のない愛を通じて人間と動物との深い絆を描き出しています。

②PR文
あの瞳に射抜かれて、私は一億円盗んだ。感動の疾走エンタテインメント! 「ストラーダ、一緒に逃げよう」。共に駆けるだけで、目と目を合わせるだけで、私たちはわかり合える。造船所で働く事務員、瀬戸口優子は一頭の元競走馬と運命の出会いを果たす。情熱も金も、持てるすべてを「彼」に注ぎ込んだ優子が行きついた奈落とは? 言葉があふれる世界で、言葉のない愛を生きる。圧倒的長編小説!

〈最新作「私の馬」PR文紹介〉 

 あの瞳に射抜かれて、私は一億円盗んだ。感動の疾走エンタテインメント! 「ストラーダ、一緒に逃げよう」。共に駆けるだけで、目と目を合わせるだけで、私たちはわかり合える。造船所で働く事務員、瀬戸口優子は一頭の元競走馬と運命の出会いを果たす。情熱も金も、持てるすべてを「彼」に注ぎ込んだ優子が行きついた奈落とは? 言葉があふれる世界で、言葉のない愛を生きる。圧倒的長編小説!

 PR文だけでもワクワクと切ない予感がします。動物とのつながりを描くという面では、「少年と犬」が思い出されます。早く読みたい!!
(少年と犬のレビューは下記)

〈「世界から猫が消えたなら」レビュー〉

 余命1週間と宣告された30歳の郵便配達員が主人公です。彼は猫のキャベツと共に暮らしており、ある日、自分とそっくりな悪魔に出会います。悪魔は彼に対し、世界から何かを消すことで1日の命を与えるという取引を持ちかけます。主人公は電話、映画、時計など、次々と失われていく大切なものと向き合いながら、人生と愛について考えを深めていきます。

 物語は日々を追うごとに、主人公が失うものが描かれています。最初に失ったのは「電話」であり、これによって彼女とのつながりが断たれます。次に「映画」が消え、親友との絆が薄れます。さらに「時計(時間)」が消えることで、時間に縛られる生活を送る人間の姿が浮き彫りになります。最終的には「猫」が消えることを提案されますが、これは彼の家族との記憶を象徴しています・・・・。

〈「世界から猫が消えたなら」感想〉

 まず、物語全体を通して(主人公の語り口がそうさせているのでしょうが)「静寂」という印象です。余命1週間というショッキングな出だしですが、主人公が冷静に「様々な物事・人への愛」を思い出し、紡いでいきました。

 管理人は、
・もっと丁寧にいろんなものを愛せば良かった
・自分だったら余命1週間と言われてどうするか
・今からでも、何や誰かを愛するのに間に合うだろうか
という感想を持ちました。
 ちょっとこれまでの人生を後悔するような、これからもっと全うに生きたいな という思い出いっぱいになり、なんだかしんみりした読後感でした・・・。

 最近いろんなものが上手くいかず、落ち込んでいるのでブログもしんみりしちゃいましたね。すみません。

最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた。

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