本日15:30~、日銀金融政策決定会合の内容発表および総裁会見が行われましたので、雑感を記載するようにいたします。
(日銀のHPリンクはこちら)
〈日銀総裁会見の要点〉
日銀総裁は、現在の経済状況と物価動向を踏まえ、金融政策の方向性に変更はないことを強調しました(オントラック という表現をしていましたね)。市場の変動には警戒を続けつつ、経済と物価の見通しが日銀の予測に沿って推移する場合、政策金利の引き上げを進める姿勢を示しました。
また、米国の金融政策との関連性や、国内外の政治情勢が金融政策運営に与える影響についても言及がありました。印象的だったのは以下のコメントです。
・「米国経済がソフトランディングするように見えているが余談を許さない」
・「為替レートが一時より円高になったことから、利上げを行う時期の余裕ができた」
ある記者からは自民党総裁選挙で一部の候補者が金融政策の意見を述べていることについて質問がありましたが、それについては「個別の候補者の主張や考えについて意見を申し上げることはない。誰が総理になっても引き続き丁寧にコミュニケーションをとっていくことに変更はない」との見解でした。
管理人の認識では、高市さんは緩和的な金融政策を支持していたと思います。
〈利上げスケジュール〉
日銀の次回の政策決定会合は、10月に予定されており、市場では年内に追加利上げが行われるとの見方が強まっています。ただ、本日の会見では具体的な時期は示さず、かつ急いでいるスタンスでもないと感じました。エコノミストの間では、10月が利上げのタイミングとして最も可能性が高いとされており、その後も半年ごとに利上げが行われるとの予測が出ています。
総裁が言うように米国経済がソフトランディングに成功するかどうかが一番大きな鍵のようですが、管理人としては年内利上げはないのでは?と期待も込めつつ考えております。
〈利上げ幅について〉
利上げの幅について本日の会見では具体的な目処が示されることはありませんでした。市場の予想は様々ですが、一部のエコノミストは、最初の追加利上げで政策金利を0.25%に引き上げ、その後も段階的に利上げを行い、最終的には0.75%~1.00%に到達すると予測しています。
また、先日は日銀の委員が1.00%に目処を置かず引き上げるべきである旨の発言をしたことから、為替市場が一時大きく円高に振れた場面もありました。日銀の中でも意見は割れていると思われます。ただし、これらの予測は、経済状況や物価動向、国内外の政治情勢など、多くの不確実性に左右されるため、変動する可能性があります。
〈会見後のマーケットの反応〉
会見で植田総裁が比較的ハト派である印象および発言だったことから、日米金利差縮小が遅れるのでは?という見通しが広がり、為替市場では1円程度円安、日経平均先物では500円程度の株高になりました。年内40,000円奪還を目指して推移して欲しいものです。
以上、会見雑感でした。最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた。