多くの人が借りている住宅ローンですが、多くの人の場合は人生で最大の借金(別に悪い意味ではありません)ですよね。ちょっとだけ考えてみました。
(データ出典:民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書(令和4年分)
年間で融資される住宅ローンは約20兆円
驚くべき数字ですね・・・もはや想像を巡らされることすら難しい規模です。これが毎年のように繰り返されているとすると、5年で100兆円の貸し出しということで金融機関からすると重要な貸し出しマーケットであることが容易に想像できます。しかも現在は金利上昇傾向ですから、金融機関としては新規住宅ローンを獲得すべくあの手この手で顧客獲得しているのでしょう。(ちなみに日本全体の住宅ローンの残高は約200兆円あるようです・・・)
資金使途としては概ね新築75%、中古20%、借換5%のようです、やはり日本では新築信仰が根強いようですね。それでも昨今の住宅新築価格高騰で中古を選択するユーザーも、以前よりは増えたと想像します。
変動金利が8割弱
選択される金利タイプは変動金利が約8割です。この低金利環境(銀行やオプション有無等によるでしょうが、概ね0.3~0.4%くらいでしょうか)ですから、納得感のある数値です。
私も個人的には変動金利推奨派です。でも注意点がありますので、下に記載していきたいと思います。
変動金利=変動しにくい は正しいが・・・
おそらく9月までの日銀金融政策決定会合でいわゆる ”利上げ” を行うと管理人は思います。「短期プライムレートを上げると、過去に変動金利が借りたお客さんが返済に困るから銀行は短期プライムレートは上げられない」といった説を耳にしたことがありますが、実際はそんなことはありません。日銀の利上げ幅が仮に0.1%だった場合は最低でも同水準、短期プライムレートを引き上げると思います。「変動は動かない」時代の終焉です。
そうはいっても変動金利がベストと考える理由
仮に日銀利上げが0.1%で銀行が0.15%変動金利を上げたとしても、結果としては0.5%前後でしょう。固定金利はすでに大幅に上昇し10年固定で1.5%程度、全期間固定では3.0%弱まで上昇していますから、いまから固定金利選択するのは変動金利との乖離が大きすぎると考えます。
繰上返済をしなかった場合、4,000万円の借り入れに対して0.5%と1.5%では総支払額が百万円単位で乖離します。
変動金利は今後も徐々に上昇していくと思いますが、日本で変動金利1.5%を超えるタイミングはかなり先とみていますので、その頃には住宅ローン残高もかなり減少していることでしょう。残高×利率=利息 ですから、残高が落ちていれば影響は限定的です。
心の平穏が一番
そうはいっても、固定金利に惹かれるかたもいらっしゃると思います。変動金利or固定金利ご夫婦間で意見が割れたり、資金援助をする親御さんと意見が割れたりすることもあるかもしれません。そんなときは、一部を固定金利にするなど折衷案でいかがでしょうか。
「ちゃんと意見を検討した、一部だけでもそれを取り入れた」ということがご家族の安心感や一体感を裏付けてくれることでしょう。数字の多寡よりも絶対に大事なことですよね。
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