YAHOOニュースにこんな記事(リンクはこちら)が出ていましたので考察してみました。

〈ペアローンとは〉

 ペアローンとは何か、これは債務者2名で住宅ローンを組みことを言います。ほとんどの場合夫婦ですが、ごく希に親子や兄弟姉妹の2名で借り入れを行うケースもあります(本当に希なケースと思っていいです)。忘れられがちですが、このとき互いに互いを連帯保証人にします。

〈ペアローンのメリット・デメリット〉

【メリット】
 債務者を2名にすることで、一般的には 世帯での借入額を伸ばせる というメリットがあるとされています。これは説明不要ですね。夫婦それぞれ500万円の年収(世帯年収1,000万円)であれば、審査次第ですがそれぞれが4,000万円ずつ借り入れできる能力があると判断され、世帯ではMAXくらいまで引っ張ると4,000万円×2名=世帯で8,000万円まで借入ができることになります。
 また、要件を満たせば住宅ローン控除も2名受けられるというメリットもありますね。

【デメリット】
 債務者が2名になることで、世帯として支払いができなくなる危険性が高まる というデメリットが考えられます。これについて説明させてください。主な理由は下記2点で、そのし下の段落に詳細記載します。
①夫婦両方ずっと同じ年収キープできるの?
②夫婦どちらかが働けなくなったらどうするの?

①:住宅ローン審査は、「今の勤務先で今と同等の年収が続いたとして返済可能か?」という考え方をベースにしています。特に若い方などはキャリアチェンジのため、全くの異業種・異職種に転職ができる年代でしょう。別記事で記載したいと思いますが、会社から得る給与年収というのは個人の力量による部分は僅かで、勤務先の業種がほぼ全てと思って差し支えありません。「背伸びした住宅ローンを組んだ後、転職したい業界があり、年齢的にもチャレンジできる・・・でも年収は落ちる・・・」という状態にもし直面した場合、ローン支払いのためキャリアチェンジや転職を諦めなければならない なんてことが起こるかもしれません。

②:お子様ができた場合の産育休は気にしておきたいところです。最近は社会的な認識や制度面の整備が進み、本人が希望すれば復職できますし、育児休業給付金もしっかりしています。ただ、将来的にはご夫婦どちらかが専業主婦(夫)になることを計画していらっしゃったり、現在残業代を生活費に充てている場合は子育て期間中も同様の働き方ができるのか? このあたりは①ともリンクしますが、住宅ローン検討時には是非気にしてほしいポイントです。
 また、これも最近はかつてと社会的な認識が変わってきましたがメンタルを含む体調不良等理由による休職(場合によっては退職)も起こりえるかもしれません。介護もそうですね。

〈デメリット補足〉

 上記がデメリットになるのは、「互いに互いを連帯保証人としている」ことに起因します。例えば夫婦とも毎月のローン返済が10万円だった場合に、互いを連帯保証人としているため金融機関からすると、「妻が仕事を辞めて払えない等に場合でも、夫が妻分も含めて返済しなければならない」という借入形態になります。このケースですと、夫の年収が大幅に増加していなければ破綻することになるでしょう。

〈管理人の考え〉

 ペアローンは借入額を伸ばせる(=購入物件、建築物件のグレードを上げられる!!)というメリットがある一方で、どちらかでも働けなくなったりするとペアローンとして成り立たない状態になってします。

 夫婦それぞれに収入があるからペアローンを組もう!!という場合は「合計借入額=どちらか年収の高い方が返済できる範囲までとし、それを年収に応じて適宜按分」が管理人のアンサーです。
【例】夫:年収600万円、妻:年収400万円であれば夫の年収で精一杯と思われる5,000万円弱までの借入とし、夫借入:3000万円、妻借入2,000万円弱

 それじゃペアローンのメリットがないじゃないか!!と叱られそうですが、・・・・
「返済額に対する安心感+ローン控除は二人で受ける」というほどほど案がベストと管理人は考えております(管理人は物件のグレードなど物的な面より、精神的な安定感を重視しますので・・・)。

〈住宅ローンと離婚に関する裏話というか、こんなケースもあります という話〉

・「離婚して名字が変わりました。住宅ローンの契約書にサインした名前と今の(旧姓)名前が違うから、私の分のローン契約は無効ですよね?」⇒さすがに無効にならないです・・・

・「今は賃貸住まいの夫婦だけど、離婚が決まっている。新しい婚約者と住む物件を買いたいから住宅ローンを組みたい」⇒離婚してからじゃないと銀行は審査してくれないケースがある、審査はできるが離婚協議の公正証書で慰謝料等の精算が終わっていることを証明させられるケースがあるなど、面倒なことが多いです。

 住宅ローンは極めて付き合いが長くなる商品です(最近は50年ローンなんていうのもあるみたいですね)。これから借入をする方にはよーく検討しながら決めていただきたいものです。

最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた。

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投稿者

管理人ねこ

30代会社員。2020年4月頃にFIREという考え方を知り、目指し始めました。 これまでの軌跡、これからの軌跡をメインに綴りたいと思いブログ開設いたしました。まわりみちが多くなると思いますが、気長にやっていきたいと思います。

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